AdSense広告と消費税。非課税取引とした時のデメリット。

日本で商売をやっていて、1000万円を超える売り上げがあれば(他にも色々あるけど)、消費税の課税業者になります。ところで問題になるのがAdSense広告における消費税の問題。「アドセンスの消費税について|ブロガー必見の消費税還付大作戦」などでちょっと話題になっているようですが、一部私見を交えて説明したいと思います。

ここでは、消費税を非課税にできるという前提での捕捉というか、知っておきたいポイントです。

AdSenseで還付される消費税がある人の注意点

注意したいポイントは「簡易課税が選べなくなる」というのと「消費税の還付分は法人税の益金に当たる」、あとは最後に「税務当局と争いになった時面倒」という点ですね。
私も一度は、消費税の還付を受けるという大作戦について税理士を交えて検討しましたが以下の理由でやっぱりやめました。

 

消費税簡易課税が使えなくなる

売上5000万円未満の会社が選べる消費税の課税を簡単にする制度です。
消費税は「(課税売上-課税仕入れ)×税率」で決まりますが、簡易課税の場合は売上から一定の掛け率の課税仕入れがあったものとみなすことができるというものです。

たとえば、広告収入のようなサービス売上の場合は50%分を仕入れ扱いにできるので、売上の半分に対して税率がかかるわけですね。

ただし、消費税の還付を求める場合には当然ですがしっかり計算し直す必要があるので申告納付となります。そのための経理処理が必要となるのはいいんですが、そうなった時、他のサービス売上があるような場合で仕入れ率が50%未満という場合はそちらの方の消費税は増えるのでご注意くださいませ。

たとえば、AdSense売上が1000万円で、他のネット広告の売上が2000万円という場合で、すべての課税仕入れが500万円あったとします。

簡易課税の場合:3000万円(AdSense売上を含む)×0.5×0.08(税率)=120万円
申告課税の場合:2000万円(AdSense売上は入れない)-500万円(課税仕入れ)=120万円

となってしまって上のケースでは結局支払う消費税は変わりません。ネット広告の場合、原価なんてほとんどゼロで人件費だけというような会社(個人)も少なくないと思います。そういう場合は簡易課税を利用する方がよっぽど税メリットがあるなんてことも多いのでご注意ください。

ちなみに、人件費(通常の給与)は課税仕入れにはなりません。
大きい会社の場合はそんなことないんでしょうけど、アフィリエイターやそれにちょっと毛が生えた程度の場合は簡易課税の恩恵は結構大きいと思います。

 

消費税が還付されたらその分が益金となって法人税がかかる

仮に消費税が還付された場合、その還付されたお金は「益金(利益)」として扱われます。AdSense収入ばっかりというような場合には、それに対して法人税(個人なら所得税)が課せられることになります。

法人税の実効税率を考えるとそれなりに高い水準となっていますので、戻ってきた分全部がプラスというわけではなく、その何割かは法人税として持っていかれる可能性があるという点は考えておきましょう。

 

税務当局と争いになった時面倒

結局AdSense収入は消費税課税、非課税という点には大いに議論の余地が残っています。
確かに広告を管理しているサーバーは国外にある。よって非課税取引であるというのは理屈の一つでしょう。でもコンテンツが置かれているサーバーは国内にあるというのであれば、役務の提供は国内で行われたと判断されるかもしれません。

そうなった場合、税務当局と徹底的に争ってやるという気概のある方はいいですが、数十万円程度の話だったらやりあっても損と考えてしまいます(私の場合)。

大きい税理士さんが付いていてくれたら、いろいろ代行してくれるのかもしれないけど、それをしてもらうのにもお金がかかるしなぁ。なんて記事を読んで思いました。

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